ペーパンエリア
東旭川エリアにはアイヌ語が由来の地名が存在します。
各地名の「意味」を踏まえて、現地に足を運ぶと新たな発見があることでしょう。
- アイヌ語名
- ペーパン
- 日本語名
- 米飯川
pe-pan(ペ パン)「水 飲む(飲み水)」の意味があるという説とpe-pan-pet(ペ パン ぺッ)「水 あまい 川」のpet(ペッ)「川」が略されたという二説があります。
※pan(パン)には味が薄いという意味もあります。
- アイヌ語名
- ク ラルマ イ
- 日本語名
- 倉沼川
ku-rarma-i(ク ラルマ イ)「しかけ弓を しかけてある 所」の意味。しかけ弓の別称はamappo(アマッポ)ともいい、ここでは「熊を捕る所」という説があります。この川沿いの山腹には、狩猟のための通り道が開拓期までついていたとされています。
- アイヌ語名
- キト ウシ ヌプリ
- 日本語名
- 岐登牛山
kito-us-nupuri(キト ウシ ヌプリ)「ギョウジャニンニク 群生している 山」の意味。アイヌの人びとの重要な食料であったギョウジャニンニクがよく採れる山だったため名付けられました。
※道内各地にある山名です。
旭川市21世紀の森
大雪山の懐に抱かれた豊かな緑の中で、清らかな空気と大自然の息吹を満喫しながら、レジャーや仲間同士のつどいで、自然観察や自然体験などに利用できます。
所在地 | 旭川市東旭川町瑞穂888番地 |
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開園期間 | [毎年] 5月1日~11月30日 ※ログハウスのみ通年 |
TEL | [研修施設「ログハウス」] 0166-76-2108 [ファミリーゾーン「総合案内所」] 0166-76-2454 |
URL | http://www.asahikawashi21seikinomori.net/ |
養蚕民家
明治時代に入植した福島県人が、郷里の養蚕民家を模して建てたものです。この建物がある米飯(ペーパン)地区は、当時、全道屈指の養蚕地で、伝統的な養蚕技術による工夫がこらされた、建物の内部も見学することができます。
所在地 | 旭川市東旭川町瑞穂1576番1号 |
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営業時間 | [建物内] 4月29日~11月3日 午前9時30分~午後4時30分 [外観]通年見学可 |
TEL | [旭川市教育委員会 社会教育部 文化振興課] 0166-25-7558 |
URL | http://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/kurashi/329/348/353/p000198.html |
古屋農園
1907年にこの地に入植して以後5代に渡って農業を生業としてきました。 お客様の喜びのために誠意と感謝を込めた「ものづくり」を実践して米・野菜の直売や農業体験・収穫体験、わら細工体験ができます。絵文字の田んぼのメッセージを見に来てください。
所在地 | 旭川市東旭川町豊田396-2 |
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開園時間 | [通年] 午前9時00分~午前11時30分、午後2時00分~午後5時00分 [定休日]不定休 ※事前にお電話かHPにてご確認下さい。 |
TEL | 080-3267-5411 |
URL | https://furuya-nouen.jimdofree.com/ |
ファーム カントリーロード
北海道大雪山を望む自然豊かなペーパン地区で、着色料・保存料・食塩無添加の完熟トマトジュースを作っています。
トマトの甘みをしっかり引き出してくれる気候で、化学肥料、化学農薬の使用を極力おさえ、土作りからこだわって栽培しています。できたてのトマトジュースを味わいに来てください。
所在地 | 旭川市東旭川町瑞穂1578-1 |
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営業時間 | [毎年]4月~10月 午後1時00分~午後5時00分 [定休日]不定休 |
TEL | 090-3395-5540 |
URL | https://farm-countryroad.com/ |
※事前にお問い合わせ下さい。
◎農産加工品(通年販売) ◎トマト他(7月〜9月)
アイヌ文化にゆかりのあるお花たち
アイヌの人びとにとって、植物は生活をするうえで欠かせないもの。今回は「旭山公園」の散策路でみることができるアイヌ民族と関わりの深いお花をご紹介します。
- アイヌ語名
- チライ アパッポ
- 日本語名
- フクジュソウ
ciray -apappo(チライ アパッポ)「イトウ 花」の意味。この花が咲く頃にイトウが川へ遡上してくることから、漁の支度にとりかからなくてはならないことを告げていたと伝えられています。また、アイヌの人びとは金色に光るその花の黄に神の光を見たり、心をも見抜く眼差にたとえ「フクジュソウのような眼」と言い表しました。薬用としての効果もあり、帯広では心臓の薬として根をごく薄く煎じて飲んだとされています。
- アイヌ語名
- トマ
- 日本語名
- エゾエンゴサク
toma(トマ)は、その塊茎のみを指し、でん粉を含み大事な食料とされていました。塊茎を採集後、糸に通して数珠のような形で保存し、水にさらしてからいろいろなものとあえ、脂をつけて食べていたとされています。アイヌの人びとは吸うと甘い蜜の味がするこの花をi-topen-ra(イ トペン ラ)「それの 甘い 葉(花)」とも呼んでいました。
- アイヌ語名
- エシ ケ リム リム
- 日本語名
- カタクリ
es-ke-rim-rim(エシ ケ リム リム)は、その根(鱗茎)を指し、臼でついてでん粉を取り、サヨ(粥)の中に入れて食べていたとされています。また、静内地方ではでん粉をとったカスを団子のようにして穴をあけ、紐を通して戸棚に掛けて干し保存していました。根だけではなく、葉も茹でて食用にしていました。
- アイヌ語名
- プクサ キナ/オハウ キナ
- 日本語名
- ニリンソウ/フクベラ
pukusa-kina(プクサ キナ)「プクサ(ギョウジャニンニク) 草」、ohaw-kina(オハウ キナ)「汁 草」の意味。アイヌの人びとの基本食はオハウ(汁)またはサヨ(粥)であり、中でもオハウは主食でした。この花を春に採集し茎葉をさっとゆがき、干して貯蔵し、食べるときは水に戻して茹でて食していたとされています。多く採集でき、味にくせがなく、さっぱりとしてやわらかいところから、若葉を花とともに「おひたし」にして食べていました。
- アイヌ語名
- ピットク
- 日本語名
- オオハナウド
pittok(ピットク)、pir-tuk(ピリ トウク)「きず 癒合する」に由来するという説があり、薬用として、美幌では赤ちゃんのただれに、近文では腹痛に用いられたと伝わります。食用としては,pittok-rataskep(ピットク ラタシケプ)「ハナウドの料理」として、乾燥させておいた葉柄や茎をぬるま湯につけてもどして柔らかくし、刻んで豆と一緒に煮て冬の料理としていました。
- アイヌ語名
- トウレ プ
- 日本語名
- オオウバユリ
tu-re-p(トウレ プ)「溶け させる もの」の意味で、その根(鱗茎)だけを指す呼称です。アイヌの人びとにとって根から取ったでん粉はギョウジャニンニクとともに重要な食料源であり、発酵し、少し乾燥したでん粉を円盤状に丸め穴をあけ、紐で吊るして乾燥させ、保存食としていました。でん粉を採るのは花をつけない雌で、アイヌ民族の信仰によるウバユリ神の敬称もturep- kamuy-menoko(トウレプ カムイ メノコ)、turep- huci(トウレプ フチ)と女性である。薬用として腹痛や便秘時に用いられ、大切に保存されていました。
旭山公園
自然につつまれた丘陵地に広がる公園では、天然の美林が良好に保存され、桜の名所としても古くから知られています。アイヌ民族と関わりの深い花も咲いており、ゆっくり散策するのも面白い、市民から愛されている公園です。
所在地 | 旭川市東旭川町倉沼 |
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TEL | 旭川市公園緑地協会/0166-52-1934 |
URL | http://www.asahikawa-park.or.jp/park/special/asahiyama.html |
アイヌ文化にゆかりのある動物たち
北海道の厳しい大自然の中で、生活を営んできたアイヌの人びとにとって、多くの野生動物は畏敬の対象として、また生活の糧として常に身近な存在でありました。
今回は「旭山動物園」でみることができるアイヌ民族と関わりの深い動物をご紹介します。
- アイヌ語名
- キムン カムィ
- 日本語名
- ヒグマ
kimun-kamuy(キムン カムィ)「山の神」の意味。
カムイ(神)の中でも位の高い存在であり、アイヌの人々は自分たちの生活に必要なカムイが再びやってくることを願い子グマの魂をカムイの世界に送り返す儀式「イオマンテ」を行います。この儀式はアイヌの人びとにとって重要な意味を持つものでした。
- アイヌ語名
- ホロケゥ カムイ
- 日本語名
- オオカミ
horkew-kamuy(ホロケゥ カムイ)「狼 神」の意味。
アイヌの人びとは「鹿をとる神」、「猟をする神」としてオオカミを崇め、共存共栄していました。北海道に生息していたのは、既に絶滅した「エゾオオカミ」で、現在、旭山動物園で飼育されているのは「シンリンオオカミ」で種類は異なります。
- アイヌ語名
- ユク
- 日本語名
- エゾシカ
yuk(ユク)は、重要な食料であり、生活用具の素材でしたがカムイではありませんでした。
肉は食用、毛皮は防寒着や靴に用いられたほか、角や骨、腱に至るまであらゆる部位が利用されていました。
- アイヌ語名
- チ ロンヌ プ
- 日本語名
- キタキツネ
ci-ronnu-p(チ ロンヌ プ)「私たちがどっさり殺すもの」の意味。上川アイヌの人びとは「スマリ」と呼んでいました。交易のための毛皮を目的として捕獲する動物でした。また、災害を事前に知らせてくれる神であり、頭骨を猟運占いに使うこともあったとされています。
- アイヌ語名
- コタン コロ カムイ
- 日本語名
- シマフクロウ
kotan-kor-kamuy(コタン コロ カムイ)「集落 持つ・~を掌握する 神」=「村を見守る神」の意味。
アイヌ文化では陸の生き物の中でヒグマと並びとても位の高いカムイであり、悪いカムイから村を守っていました。また、自然災害や熊が近づくなど村に迫った危険を知らせる存在でした。
- アイヌ語名
- サロルン カムイ
- 日本語名
- タンチョウ
sarorun-kamuy(サロルン カムイ)「湿原に住む 神」の意味。サロルン カムイは、その鳴き声によってクマの居場所を伝えたという伝承や、人を殺したクマ(ウェン カムイ 悪い 神)を退治したという伝承があります。現在は、道東地域に生息するタンチョウですが、かつては上川地方にも生息していた記録が残っており、タンチョウの親子を模した古式舞踊も伝承されています。
アイヌの人びとにとって、
数々の動物たちは「カムイ」が姿を変えた存在。
食料となる肉や、衣服の材料となる毛皮などを、
人間へのお土産として持って現れた姿と考えられています。
そのため、獲物を得たアイヌの人びとは、
カムイが自分たちを訪ねてきてくれたことに感謝し、
再びカムイがやって来てくれることを願って、
祈りの言葉と多くの供物を捧げていました。
旭山動物園
動物たちの特長を生かした「行動展示」により、生き生きとした姿が見られる日本最北の動物園。「夜の動物園」や「雪あかりの動物園」など、注目の取り組みもいっぱい。アイヌ民族に関わりの深い動物も多く展示されています。
所在地 | 旭川市東旭川町倉沼 |
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開館時間 | ホームページをご覧ください。 |
TEL | 0166-36-1104 |
URL | https://www.city.asahikawa.hokkaido.jp/asahiyamazoo/index.html |